「ヴェルヴェット・リボルバー」
「ありえないくらい縦ノリな音のロック・バンド」
ガンズの名前はアクセル・ローズだけが背負う形でイジーがマイペースにソロ活動を続けているガンズの残りメンバー3人の満を持して立ち上げた新バンドの記念すべき1st。
とりあえずロック・バンドの「純粋なハード・ロックンロール作品」としては最上級の出来だと思う。
スラッシュの強烈にロックしたギターにガッシリとボトムが安定して支えている。
かなりイケイケな音である。
#1の導入SEからリフまでの流れ、勢い、インパクトは結構凄まじい。
ガンズの登場の瞬間アペタイト~の#1ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングルの導入部にも似たヤサグレ感、不良っぽさ、ヤバさが醸し出されていて実にカッコいい。。

惜しむらくはガンズの先入観が先に立ってしまうためかVo,がやはり個性不足に感じてしまう事と、ガンズ時代のソングライター2人(アクセル・イジー)が居ないためか「オケだけガンズ」な気がしてしまう。。
ガンズでの奇跡的な化学反応はもう起こらないようだが、普通にクールなハード・ロックバンドである。1回くらい聴いといて「全く損は無い」
「UFO」
大昔に見た録画のドキュメンタリーか何か(UFOのものだったかシェンカーの物だったかは失念・・)で誰かがこう語っていた。。
「UFOはマイケルのギターや独特のサウンドが売りとの声が多いけれど実はそうではない。
UFOの他との違う特異性はVo,フィル・モグの独特な歌詞世界にある、彼はいつも奇妙な夢や悪夢をみるらしく、それをそのまま歌詞に書き起こしている。
あの独特の歌詞こそがUFOの本質であり、特徴だ。」
てな感じだ(うろ覚え)。
自分含め「ギターに焦点を絞った聴き方」をしてしまう人から見ればそれこそマイケル・シェンカーは「最重要であり、キーパーソンである」しかし、全体として「これがUFO」と言える要素的に言うとフィルモグの声と歌詞世界は実は「抜けたり戻ったりのよく分からないご乱心癖のある」シェンカーよりも重要なパーツなのかも知れない。

本作は95年に「一時的(このバンドにこの言葉は慣れっこだが・・)再結成」した最強の面子での制作フル・アルバム。
アルバム・タイトル「Walk on water」とは読んで字のごとく「水の上を歩く」である。
「水の上を歩ける人間」なんて存在しない。これは、別の意味で「奇跡」を意味している。
この状況を、「昔のしがらみや何やらで「この面子にまた戻れたなんて奇跡のようだ!!」ってな意味合いが込められているんじゃないかと勝手に妄想してみたり。。
#1のリフはのっけからかなりイケテル。往年HRらしく、「らしいスタイルで」全曲通している。
しかし#1のリフは本作でも特筆物だと思う。。
この頃当たりからシェンカーのソロ作にアコの導入が多かったのも作用してか、それ風のアプローチもUFOにも組み込まれているのが時代の流れを感じる。
全曲通して#1の勢い、パッションが維持できていたかというと、そこはもう「歳食った人達」なので大目に見るとして・・・失速感は曲が進むごとに否めない。
カンフル剤のごとく最後の締めに#9#10で往年の名曲「ドクター・ドクター」と「ライツ・アウト」の取り直しバージョンが入っているのが単純に嬉しく、曲の終わり当たりから「フィル・モグ完全無視」っぽく延々とVo,無視にひたすらソロを弾き倒しているシェンカーが昔のヤバイ精神状態のUFOを思い出させてくれて良いデキ。
しかし、最終的にどれが良かったかというとぶっちゃけ「取り直し2曲の後に」新曲をカウントしだしてしまう、と言うなんとも「やっぱり過去の名作は越えられなかった」感は感じてしまうのが切ないところ。。
とりあえず悪くない良作。昔の名曲の焼き直しもあるので「UFO初心者が初めて購入してみる」のにも適しているかも
「ウルフズベイン」
世の中メジャーな「誰もが知っている1流な人達」が存在する影に「2流、3流なマイナーな人達」もそれこそ星の数ほど以上に数多く存在する。
90年代入ってからの登場の彼らの特徴としては、
○ブラック・サバスと同じ「鋼鉄の街」バーミンガム出身
○エディー・ヴァンヘイレンと速弾きスラッシャーを足して2で割ったようなギター・スタイル
○どことなくメタルというよりハード・ロック
○アイアン・メイデンのツアーのオープニング・アクトとかも何げに演ってたりしていました!!
でも、多分普通の人に聴くと98パーセントくらいの確率で「知らない」と答えられそうな部類の人達です、はい。

本作はそんな4人組のファースト・ミニアルバム。
普通にファーストと呼ぶには素晴らしいクオリティと内容だが、いかんせん「VAN HALENっぽい」のと、後一つオリジナリティーが足りない感じが否めない。
「ここから歴史が始まった・・」とも言えるほどの歴史があったのかは考えないことにしています。。
まぁ、「王道(有名どころ)から逸れたもの聴いてみたいが、外すと切ない・・」てな保守派の人にはそこそこ値段分楽しめるのでウルフズベインお勧めです。
エセ・VAN HALENが楽しめます
「WHITESNAKE」
なんというか、「奇跡」の様なアルバムである。
ブルースを基調としたHRの一つの「究極型・到達点」でさえ有ると思う。。
非常に難産で生み出された政治的背景を示す「ボロボロの紋章」のジャケットの本作にはハード・ロックの旨味が完璧な形で凝縮されて真空パックされている。
白蛇のアルバムは殆ど聴いているのだが、本作を越えるものは私的には「ありえないし、存在しない」また「多分どんな名作が今後白蛇から生まれても本作を越えることはない」と思える。(まぁ価値観は人それぞれですから・・)

全9曲、合計時間も「非常に短いと感じる」そしてこのジャンルには珍しく圧倒的に「音に隙間」がある。しかし、全ての楽曲が等しく「極めつけ的」な破壊力を持ち、あっという間に駆け抜ける感覚は現在でも色あせることはなかった。
「前々作から2曲もリメイクして収録している」ことからも良い曲のみを収録し「駄曲はゼロ」なフル・アルバム制作へのカバデールの拘りと信念が伺える。
本作が爆発的HITする前に脱退したジョン・サイクスのギターの音が素晴らしい。
存在感と音圧、そして「あのハーモニクス」が現在でも私的フェイバリットギタリストの地位を揺るがすことは、多分無いだろう。。
サイクスも結構気難しい人らしく、カバデールと「もう一度組む」と言ったことは可能性は薄いだろうが、「本作での奇跡」は作品になり、いつまでも残り続ける。
#1
リメイク曲その1、サイクスの図太いギターでの「ダダダッ!!」という「決めの音」が非常にインパクトと名アルバムの壮大な幕開けを感じさせる。
#2
サイクスの「ハードロック然」とした非常にクリアで気持ちの良い歪みの「刻みリフ」が格好いい
#3
非常に「ツェッペリン的」な曲であるが、数段ハードに鳴り響く。実は意外とギターパートは少ないのだが、極めつけに気持ちよく格好良いギターである
#4
リメイク曲その2、カバデール節が爆発している「これぞ名曲」としか言いようのないHR史に残るであろう超名曲
#5
キャッチーなハード・ロック・ブルースであり、ひたすらにロックンロール!
ひたすらに弾き倒すサイクスも凄い。
#6
美しいメロディの壮大なバラード
#7
本作にはド頭にギターのグリスから入る曲が結構目立つ。サイクス奏法でもある「ミュートでの刻み」と相まってレスポール=ハード・ロック=サイクスの図式が自己完結でよぎってしまう。。
#8
非常にキャッチー、と言うより「POPな」楽曲、前作収録の「gulty of love」の様なノリのメロウでかつキャッチーなツインリードが高揚感を高める
#9
ついに大団円「ダッダーン!」てな#1と対称になったかのようなサイクスのギターのキメから入る。印象的なギターのカッティングのリフレインで本曲を聞き終えた後にはきっと「何か」感じるものがあるだろう・・
全体として素晴らしいのはやはり「歌とギターの見事な棲み分け」と「音数の少なさ」だと思う、出る時にはエグイくらいに弾き倒すサイクスと無音な空間の中で見事に歌い上げるカバデールとの両者の押し引きの神業であると思う、、
これを聴いてないでHR愛好家を名乗る人間は「モグリです」。
~Here I Go Again~
そして、心を決めた
もう、時を無駄にはしない
それでも、また同じ道を行く
また同じ道を行く...
「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」
ジャケが「アート」として現在もよく知られている本作。中の音源も負けじと「前衛的」であった、当時はさして売れもしなかった本作の血が色濃く現代のミュージシャン達に受け継がれているのは彼らの先読み「前衛感」と「実験精神」のなせる技だったのだろう。
現在では、パンクなどのハード系な音楽の歌詞にもさして珍しくない「ドラック」「ゲイ(同性愛)」「暴力衝動」果ては「SM」まで、ありとあらゆる「世のタブー」を音楽として配信した。
当時は1967年、そういう表現の音楽など「ありえない」時代である。。
彼らのバックで資金援助をしたスポンサー、アンディ・ウオーホル(ジャケのデザインも彼)は
「もっと大げさで、汚い言葉をもった歌詞を書くんだ、大衆はこれらを喜ぶ」とのアドバイスで
彼らを支持していたという。

結局は4枚目で終わってしまうのだが、1stである本作には、冷たいコンクリートの様な感触が漂う(氷とは言わない部分にニュアンスを感じていただきたい・・)、本作、元はレコードなのでA面、B面で世界観のニュアンスがガラリと変わってくる(7曲目からがB面)
A面#1のっけからキャッチーなポップスで驚かされる、まるでビーチボーイズかのようなポップスもあり一応売れ線狙ってますよ的な感じがする。まぁ歌詞はヘビィですが・・
#1
「日曜日の朝 無駄に過ごしてきた歳月が 押し寄せる」
私的真骨頂はB面からだと思っている。
#7「ヘロイン」からはドンドン壊れて行く感じ、フィードバックし続けてハウリングしまくる軋む耳障りなギターに「俺の静脈に大釘をぶち込む」などの切れ気味の凶暴な歌詞が乗り、正直楽器とかテンポなど有って無いようなものでもうヨタルとかいう次元じゃなくズレている曲もあるのだが、問答無用の異様なテンションでラストのセッションにまでなだれ込む。ノイズとフィードバックの渦なのだが、これを当時の時代で演る感覚!!
結局時代にはそぐわない音楽である。泣かず飛ばずのうちに解散してしまうのだが・・。
現在まで名盤として生き続けている事からも物語るように細々とではあるがジワジワと生き残り続けた(当時の先鋭感が20年以上経った未だに先鋭的である)証ではなかろうか、
本作は他の「輝かしいセールスの上の名盤」とは違う「陰の歴史的名盤」だと思う。
「イエス」
バンドは家族のようなものとか言われるが、時として「夫婦間の離婚」のごとく決別する事も多々ある。
洋楽ロックバンドに関して言えばもう「日常茶飯事の恒例行事」のようなものである。
袂を分かって独自の音楽に走る者、自分自身のリーダー・バンドを立ち上げる者、はたまた、音楽演奏事態から一歩退いて裏方(プロデューサーなど)に転向する者、それこそ人それぞれにその人らの数だけの「ドラマ」がある。
本作リリース時のイエスもそう言った中の一つの特殊な例である。
バンドの顔とも言うべきVo,ジョン・アンダーソンが脱退し、イエスとは別にイエスのような音楽を演るバンド(メンツも元イエス)を結成した(ABWH)、そして、事実上「本家」イエスと「別の」イエス2組のイエスが存在するようになってしまった。。
しかし、本家「イエス」の作成中新曲を聴いたアンダーソンが「自分に歌わせてくれ!」と言い出した。そんなこんなでいつの間にやら2つのバンドが合体、ABWHは消滅して一つの新生「イエス」になった。2つのバンドが融合したと言うことは・・・総メンバー数8名であるw「ドラムもベースもギターも2バンド分居る」という非常に大所帯バンドになった。
過去~イエス在籍だった12人の内の8名が一気に揃ったのでさしずめ「同窓会ノリのメンツ的には究極的なイエス」であった。

本作はそんな「8人イエス」時代の作品
タイトル「UNION~結晶~」なのも集結している今のバンドを表していることは明白である。
まぁ一度は「仲違いして分かれた」2組のイエスである、混合と言っても「本家イエス」メンバーの曲と「ABWHイエス」のメンバーの曲がくっきりと真っ二つに分かれているw
しかし、「イエスのイエスたる基」であるアンダーソンが歌っているので全ての楽曲は「紛れもなくイエスだと言える」(まぁ過去メンバーと現役メンバーしか居ないのだから当然かも知れないが・・)
ウダウダと呟きましたが、「美しくシンフォニックでどことなくフュージョンっぽいプログレ(意味不明ですんません・・)」は筆者イエスしか知りません。唯一無二の世界かと。。
「ホワイトスネイク」
ディープ・パープル脱退後にデヴィド・カバディールが作ったバンド。
元々、純粋なブルースロックをやるバンドとして結成されたが、アメリカン・マーケットを目指すにあたり、ハードロックバンドとして変貌して、「ホワイト・スネイク(サーペンス・アルバス)」で一度は全米を制した。

本作は、ブルースからハードロックへの転換期っぽいアルバム。
サウンドが前作からがらりと変わり、かなりアメリカンマーケットを意識した明るいサウンドになっている。イギリスっぽい湿った感じや、ブルースの「泥臭さ」は微塵も感じられない。
冒頭の#1タイトル曲のアメリカっぽい明るいリフから始まる本作を足がかりに、メンバー変更後、名盤「サーペンスアルバス」が完成する。。。
「サーペンスアルバス」にはイギリスHRっぽい部分の良さも出しつつの作品なのでこの絶妙なバランス感覚が名盤となり得たと思う(まぁギターヒーローであるジョン・サイクスの功績がでかいのは言うまでもない・・)。
エセアメリカンロックアルバムですが、この微妙な「違和感」がなにげに聞き心地良かったりしますよ。
「ライジングフォース」
「王者」ことイングヴェィ・マルムスティーンの比較的最近のアルバム。
デビュー当時、速弾きの世界を塗り替え、一世を風靡したバンド「アルカトラス」後の個人バンド名「ライジングフォース」の名義を10数年ぶりに復活させての本作

いつもの王者節であり、どこから切っても「王者」節以外の何者でもない一種金太郎飴的でもある。。
今回は昔の若かりし頃の名義で出したことの影響か、ハッスルされていて全編アグレッシブである。
昔のオールドファンで「ちょっと元気な」王者が味わいたい人にいかが?
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