「ジューダス・プリースト」
現在、ロブ・ハルフォードの復帰と何年ぶりかの来日により一部のメタル・ファンの間では大盛り上がりのジューダスの総初期(3rd)の「懐かし作品」。
驚くべき所は、「現在とそこまで大差が無い」ベーシックな部分とスタイルは現在まで全然変わっていないと言うことだ。
この変わらないスタイルがどこをどう切り取っても「ヘヴィ・メタルとしか形容のしがいがない」モノなのが、彼らを「メタル・ゴッド」たらしめている理由でもあるのだろう。。
ギター・プレイなどは派手さのないオールド的なハード・ロックスタイルであり、現在聴くと「シンプルこの上ない」が、ロブのヴォーカル・スタイルは全然変わらないなと・・
何げに本作プロデュースがロジャー・グローバーな所が時代を感じさせる。

「メタルの歴史を感じたい人」にいかが?
「ジューダス・プリースト」
名盤を残した大物アーティストのディスコグラフィーの多くのタイトルをみていると「歴史的名盤の出る前ぶれ」という作品を感じることがまれにある。いわゆる名盤の「1作前の作品」である。
パープルで言うところの「イン・ロック」、みたいな作品である。
傑作を打ち出す前の「音楽的方向性の試行錯誤」がかいま見られ、ある種統一感が無い物のようにも感じられるのだが、次作の傑作を聴くことによって「彼らはこういう事をしようとしていたのか」と、アーティスト側の指向がよく分かり、歴史的名盤を、「もう一歩進んだ(掘り下げた)視点で見ることが出来る」。(まぁ試行錯誤も「実にならない」場合もこれまた圧倒的に多い訳ですが・・)

本作は90年代のヘヴィ・メタルの「金字塔」、モンスターアルバム「ペイン・キラー」の前作品。
実は、本作の1つ前に「ターボ」という「何とも微妙な」作品を出していたのだが、それによる反省と今後の「やはりメタルに生きる」という新たなる「強い意志決定」がかいま見られる。
非常にアグレッシブ・かつメタリックに展開されるスリル溢れる作品。
#1のタイトルナンバーの爆発力が次作の「ペインキラー」にそのまま受け継がれているかのようである。
超お約束有名ナンバーのカバー(プリーストが演る必要があるのかは全くに持って疑問だが)#8「ジョニー・B・グッド」などよく分からない「迷走気味」の曲も有ることからやはり次作への「布石感」が否めない。
しかし、2作品を聴くと明らかなキーボードアレンジの減少、メタリックな質感、ソロフレーズなどなど、「2作品聴いた人にはなんとなく分かる」微妙な繋がりが感じ取れるはず
とりあえず「プリースト的」には~並~でもヘヴィメタル作品的には「非常に良作」
「ペインキラー」を聴いた人にこそお勧めしたい作品。
「ジューダス・プリースト」
ご存じヘヴィ・メタルの神、「メタル・ゴッド」ことプリーストの過去、「最初の成功」に繋がった記念碑的名盤。
「良い作品」の条件には「独自の素晴らしいアートワーク」も含まれる。中身は無論大前提で重要であるが、まずレコード屋で客が見るのはジャケットであり、その作品の未来永劫「顔」となりうる物である、アーティスト側のセンスが反映されることはもちろん、これによりセールス的にも少なからず影響する。理想は「ジャケのイメージと内容が見事にかみ合ってお互いがお互いを高め合う」ことだと思う。。
地獄の鳥「へリオン」が舞い降りてきて襲いかかるジャケットのイメージそのままに「アグレッシブなメタルとはこうあるべき」と言う教科書的作品でもある。全曲アメリカン・マーケットを意識しての作意が込められているため、コンパクト&キャッチーで、「ヘヴィさと聞きやすさ」を見事に融合している。同時代にメタル=マニアックな音楽と言う空気の中、ハリケーンのようにシーンを席巻し「プラチナ・ディスク」まで行った。

現在でも彼らの代表曲でもある#1「へリオン」→究極的間隔で繋がる「エレクトリック・アイ」は「硬派なメタル」の象徴とも言える、現在のメタル音楽と比べると確かに「古くさい」と感じるかも知れないが、この「刻みとツインリードとハイトーンVo」こそが当時のヘビィ・メタルの「神器」だったように思う。
「レザー」「楔」「バイク」そう言ったおよそ「ヘビィ・メタル」をイメージする全ての要素がプリーストにはあったのでサバスやモーターヘッドや音的にオリジナルなヘヴィ音楽が存在する中「メタル=プリースト」の図式はあながち間違いではない。「ビジュアル、思想的」な広い意味での「メタルの始祖」だと思っている。
曲紹介を全曲ダラダラとやれそうな「思い入れとネタ」は有るのですが、もう「へリオン」→「エレクトリック・アイ」に尽きるとだけいっときます、、ジャケのアートワークとこの2曲が本作の全てを物語っています故。。
ちなみに裏ジャケには赤い文字の英語でこう書かれている。
「見知らぬ土地から、遠い空を超えて、翼を持つ戦士が飛来する。
略奪になすすべもなく、戦いの叫び声を上げるへリオンからは誰も身を守ることは出来ない
・・・・・・・・・・・・復讐の叫び!!」
とりあえず完璧です。ご一聴あれ、