「ブラック・サバス」
サバスのサバスたる由縁、と言うか地位を築いた歴史的名盤。
ジャケに剣を持った男がコマ送り的に写っている(結構「この道のアートワーク」では有名なキーフの作品)のは、元来本作のタイトルは#1「ウオー・ピッグス WarPigs」となる予定だったからである。本作はLP盤(レコード)も所持しているが、でかいジャケットだと一層不気味なジャケである。
しかし、収録時間が全体的に短かったので何でも良いから曲を追加しなければいけないと言う状況に陥った、その時に出てきた曲が本作タイトルであり、サバスを世界規模にまでのし上げた「パラノイド」である。
本作におけるサバスの収録曲は「長めの曲が多い」事もあり、ラジオ・ヒットが成功への道であった当時の時代背景からして、2分50秒しかない「パラノイド」は絶好のラジオ向け曲であり、本曲によりバンドの運命は変わった。。
90年代終わりに行われた「オリジナルメンバー」によるリユニオン・ツアーの時のオジーのインタビューでも語られていたが、「捨て曲」と呼べる物は無い。
どれもが現在でも重要なサバス・ナンバーであり、とても「5日間でレコーディングされた」ようには思えない。
「アイアン・マン」「ウオー・ピッグス」「パラノイド」等、やはりオリジナルにしか持ち得ない存在感がある。
ふと再確認できたことは、ドラムのビル・ワードの貢献が非常にでかいと言うこと。
オジーとアイオミとギーザーは言わずもがなであるが、今聞き直してみるとビルの貢献は3人のそれを凌駕するほどかも知れない・・。
何処にもないような構成の曲、突然倍テンに転調したりコード感の薄い短音系でそれにしても「音の空間が空いてしまう」初期サバスの楽曲をオブリやキメのフィルなどでガッシリと支えている。
#1
今になって思うのがこれはドラムの曲だな~て感じ。
この曲の音楽性を聞いて「サバスの影響受けました!!」とか言うスピード・メタルとかの人が居たらマジ人格疑います。。初期サバスはメタルというよりヘヴィ・ロック・バンドだと言わしめることが出来る1曲。
#2
もう、説明不要、スモークオンザウオーター(パープル)の次くらいに世界中でギター小僧にカバーされた曲では無かろうか・・シンプル・イズ・ベスト!!
#3
本作中では異色のフィーリングながら、ハイスタにカバーされたりと、何げに愛好家が多い名曲。
#4
後半倍テンになってからのブリティッシュの泣きのメロディーというか、フレーズが非常にイギリス臭くて好き。なんつうか三味線のようなアイオミの3連が時代を超えて格好いい。。
始めて聞いた当時、何となく「北斗の拳」ぽいなぁとか思ったのを今でも覚えている。。
後4曲いかにもサバスらしい楽曲が続くのだが、各1曲1曲を細かく語るのは本作にとっては「ヤボな話」なので、「とりあえず1曲目から最後まで聴いてくれ」としか言えない。。
名盤です。