「デイヴィッド・リー・ロス」
デイブ・リー・ロスとヴァン・ヘイレンの「犬猿の仲」は誰もがご存じの通り。2004年10月現在、3代目ゲイリーシェローンを首にしてサミー・ヘイガーが出戻ったことにより、多くのファンが夢見るオリジナル・ヴァンヘイレンの夢は現在断たれた(ベスト盤で一瞬だけ出戻った「ミー・ワイズ・マジック」のデキがすこぶる良かったので個人的にも残念な限り・・)
HRの新しい歴史の狼煙であった衝撃的1st「炎の導火線」の裏ジャケでのエビゾリっぷりは現在でも強烈に脳裏に残っている(MTV全盛期、「パナマ」(ギターソロ時、新体操チックな奇妙な踊り・・)「JUMP」(終始「無意味にクネクネ動き回る」・・)等のPVでもそのハッチャケ振りが遺憾なく伺える、「強烈」なキャラクターである)。。
本作は、ソロ活動当初、スティーブ・ヴァイ、ビリー・シーン等、ヴァンヘイレンに対する「当てつけ感」剥き出しハイテク技術集団を従えての活動から、普通の人達(語弊がありますがw)にメンツを切り替えての「音数が減った」構成。
このメンバーチェンジによりデイブ自身が非常に「前に出ている」全面にデイブのみを押し出したかのようなサウンドが全体を占めるため彼のファンなら「嫌と言うほど満喫」できてお勧めである。
曲自体はやはりどこか「ヴァン・ヘイレンを連想してしまう曲が並ぶ、技術集団が居ない分シンプルに聞こえるからか、音は「よりヴァンヘイレンに近くなっている。。」
#11とか「Hot For Teacher」にヤバイくらい似すぎだ・・
話は変わるが、本作のレコーディング参加ギタリストジェイソン・ベッカーは本作が最後のバンド、本作レコーディング時に掛かった「ALS」という筋萎縮性の難病によりギターが弾けなくなり闘病生活を送る。。本作レコーディング時は「全て座ったまま」録音したという・・
これから世界中を相手に演っていくという「目前」での不幸、悲劇としか言いようがない。
そう言ったことも背景として踏まえてお聴きいただくと、新しい発見が有るかも知れませんよ